ビタミンCがガン細胞を殺す (角川SSC新書 11)
柳澤 厚生
「ビタミンCがガン細胞を殺す」は、「超高濃度ビタミンC点滴療法」について書かれた本です。
本書の内容
著者がどういった経緯で、「超高濃度ビタミンC点滴療法」を知ることになり、実際に治療に使用していったか。「ビタミンC療法」の歴史、ビタミンCが選択的にガンに効く過程、アメリカのメディアでの認知度、アメリカで治療を行っている現場、日本での普及について。
巻末には、「超高濃度ビタミンC点滴療法」を実際に受けることができるクリニックの一覧が掲載されています。
感想などなど
著者が、一通のメールから、ビタミンCを治療に使い、実際にその効果を目の当たりにしたくだりは特に感動的でした。
本書を手にした理由は、現在のビタミンCをとりまく状況を知りたかったからなのですが、ビタミンCがガン治療に利用されているの知ってびっくりしました。本書にあるように現在でこそ、ビタミンCがガンの治療に使われはじめていますが、今にいたる経緯を読みますと、ちょっと複雑な気持ちになります。メイヨー•クリニックのビタミンCがガン治療に効果がないという発表の大きさがうかがわれます。
よりよい治療法になりえたかもしれないものが、権威ある機関から効果がないといわれることによって、世間から見向きもされなくなり...しかたがないことなのかもしれませんが、その間に、救われたかもしれない患者がいることを考えると。
これから「超高濃度ビタミンC点滴療法」がどう注目されていくのか気になりますね。
著者が訪れたアメリカ、カンザス州にある「人間機能改善センター」の建築物の上からの写真が載っているのですが、その建物に興味をおぼえました。
最後に、鼎談から。二重盲検試験のあり方について、考えさせられました。
p.138「...ビタミンC療法の場合は特に大量だからプラシーボを作れないですよ。カプセルだってすごい数になるし。...」
僕は統計ってすばらしいなとは思うのですが、「片方の患者は、病気が治るかもしれない薬を与えられ、片方はメリケン粉を渡される。」ことについては、何か釈然としないものを感じます。
ちなみに僕がビタミンCに興味があるのは、学生だった頃、手にした恋愛について本に、肉体が健康であることについて書かれた章で、ビタミンCの効能が書かれてあったからです。ちょっとその本が手元にないのですが、多ビタミンCを多く摂ることが書かれてあったからなのでした。
参考(検索エンジンから)
Pharmacologic ascorbic acid concentrations selectively kill cancer cells: Action as a pro-drug to deliver hydrogen peroxide to tissues -- Chen et al. 102 (38): 13604 -- Proceedings of the National Academy of Sciences
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